

家賃の支払いが厳しい
いざ自分が当事者になった場合、「引っ越したほうがいい?」「今の家に住み続けるべき?」と迷うことはありませんか?
このページでは、そのような問題に直面したときに知っておきたい情報を、単なる制度や知識の解説ではなく、「考えること → 選ぶこと → 比べること → 次にやること」の順番で整理します。
最初からすべてを調べる必要はありません。まずは、自分が今どこを確認すべきなのか「現在地」を見つけてください。
この記事で分かること
- 最初に考えるべきこと
- 見落としやすいポイント
- 考えられる主な選択肢
- 選択肢を比較するときの判断基準
- お金・仕事・住まい・支援の4つの視点
- 典型的なケースごとの考え方
- 確認しておきたい制度・手続き
- 最初にやること
- 具体的なHOW TO
- 専門家・相談先を利用したほうがよいケース
「家賃の支払いが厳しい。」まずどう考える?
「家賃の支払いが厳しい」といった問題に直面した場合、いきなり「安い部屋に引っ越す」という結論を出す必要はありません。
先に確認したいのは、「なぜ家賃の支払いが厳しくなったのか」「今の住まいを変えると、生活のほかの部分にどんな影響が出るのか」ということです。
家賃が高いという問題も、実際には、収入の減少、生活費の増加、家族構成の変化、通勤、住居の広さ、地域など、複数の問題が重なっているケースがあります。
また、焦って解決策を探そうとすると尚更、判断を間違えたり混乱して問題に対処できない可能性があります。
そこで、このページでは次の順番で整理します。
- 状況
- 考えること
- 選択肢
- 判断材料
- 次に読む
- HOW TO
まず考えること10項目
「家賃の支払いが厳しい」といった問題に直面したとき、最初に確認したいポイントを10項目に整理します。
1.家賃負担
家賃だけを見て「高い・安い」と判断するのではなく、毎月の収入や生活費とのバランスから考えることが大切です。
家賃を下げるために引っ越しても、通勤費や交通時間が増えれば、別の負担が大きくなることもあります。
確認したいこと:家賃が毎月の生活にどの程度の負担か、家賃以外の住居費はいくらか
2.引っ越し費用
家賃を下げるための引っ越しにも、初期費用や引っ越し代、家具・家電の購入費などがかかります。
月々の家賃が下がっても、引っ越し費用を含めると短期間では負担が増える場合もあるため、家賃以外の支出についても把握しておく必要があります。
確認したいこと:敷金・礼金・仲介手数料・保証料・引っ越し代など、住み替えに必要な費用はいくらか
3.条件変更
家賃を下げるには、駅から離れる、築年数を下げる、設備を妥協する、部屋を狭くするなど、何らかの条件変更が必要になることがあります。
「家賃を下げる」ことだけを目標にすると、生活のしづらさが増す可能性もあります。
確認したいこと:現在の住居で本当に必要な条件、削っても困らない条件
4.通勤
住居費を下げるために郊外へ移ると、通勤時間や交通費が増えることがあります。
家賃が1万円下がっても、交通費や時間の負担が増えれば、生活全体ではあまり改善しないケースもあります。
確認したいこと:通勤時間、交通費、勤務先までの距離、在宅勤務の可否
5.家族構成
一人暮らしなのか、夫婦なのか、子どもがいるのかによって、必要な住居の条件は変わります。
単純に「安い部屋」へ移るのではなく、今後の家族構成まで見据えて考える必要があります。
確認したいこと:現在の家族構成、必要な部屋数、今後の同居・子供の独立などの予定
6.地域
家賃は地域によって大きく異なります。
同じ広さの部屋でも、駅からの距離や周辺環境によって家賃が変わるため、現在の地域に住み続けること自体が必要なのかを考えることも重要です。
確認したいこと:現在の地域に住み続ける必要性、周辺地域の家賃相場、生活に必要な施設へのアクセス
7.現在の住まいに住み続ける
家賃が厳しいからといって、必ずしもすぐに引っ越す必要があるとは限りません。
大家さんや管理会社との家賃支払いについての相談や家賃交渉、契約更新時の見直しなど、賃貸を続けながら負担を抑える可能性がある方法もあります。
確認したいこと:現在の契約内容、更新時期、家賃交渉の可能性、周辺物件との条件差
8.住宅の購入
長期間、同じ地域に住む予定がある場合、「賃貸を続ける」以外に住宅購入という選択肢もあります。
ただし、購入すると住宅ローンだけでなく、固定資産税、修繕費、保険、購入時の諸費用なども考える必要があります。
確認したいこと:定住するであろう期間、購入後に発生する住宅関連費用、将来の収入や生活の変化
9.生活費
家賃が厳しい原因が、家賃そのものではなく、食費、光熱費、通信費、保険、教育費などを含む生活費全体にある場合もあります。
住居だけを変える前に、毎月の支出全体を見直すことも重要です。
確認したいこと:家賃以外の固定費や変動費、削減できる支出、今後増える可能性のある支出
10.将来の住み方
今の家をどうするかだけでなく、「数年後も同じ住まいが必要なのか」を考えることも大切です。
転職、結婚、子どもの独立、親との同居、定年、老後などによって、必要な住まいは変わっていきます。
確認したいこと:数年後の働き方、家族構成、住む地域、住居の広さ、老後の住まい方
「お金」「仕事」「住まい」「支援」を4つの視点から考える
家賃の支払いが厳しいといった問題は、住まいの部分だけを見て判断すると、思わぬところを見落とすことがあります。
そこで、このサイトでは「お金」「仕事」「住まい」「支援」の4つの視点から整理します。
お金から考える
家賃を下げるだけでなく、生活全体の収支を確認することが重要です。
- 家賃以外の固定費を見直す
- 収入が減少した場合、原因と今後の見通しを確認する
- 引っ越し費用と家賃削減額を比較する
仕事から考える
住居を変えることで、通勤や働き方に影響が出ることがあります。
- 通勤時間と交通費を確認する
- 転職・副業など収入を増やす選択肢も考える
- 勤務先や働き方が今後変わる可能性があるかを考える
住まいから考える
現在の住居を維持するのか、条件を変えるのかが大きな判断ポイントです。
- 家賃を下げられる物件を探す
- 部屋の広さや立地を見直し、物件を探す
- 引っ越しと住み続ける場合の費用を比較する
支援から考える
収入が大きく減少し、家賃の支払いが難しくなっている場合は、公的な支援制度を確認することも選択肢になります。
- 住居確保給付金
- 生活困窮者自立支援制度
- 生活保護の住宅扶助など
「家賃の支払いが厳しい。」考えられる選択肢。
家賃の支払いが厳しいときの対応は、ひとつとは限りません。
選択肢A:今の住まいに住み続ける
すぐに引っ越さず、家賃以外の支出を見直したり、収入面を改善したりしながら現在の住まいを維持する方法です。
注意点:家賃負担が長期間続くと、生活費や貯蓄への影響が大きくなる可能性があります。
選択肢B:家賃の低い物件へ引っ越す
現在より家賃の安い物件へ住み替え、毎月の固定費を下げる方法です。
注意点:敷金や連勤などの初期費用、引っ越し費用、通勤時間、交通費なども含めて判断する必要があります。
選択肢C:住居条件を見直し引っ越す
駅からの距離、築年数、広さ、設備など、家賃に影響する条件を一部見直します。
注意点:条件を変えたことで、新たな負担が生じないか確認することが大切です。
選択肢を比較するときの5つの判断基準



「どれが正解か」ではなく、何を基準に比べるかを決めると整理しやすくなります。
| 判断基準 | 確認すること |
|---|---|
| お金 | 費用・収入・貯蓄・将来の負担 |
| 時間 | いつまでに決める必要があるか |
| 安定性 | 生活への影響や継続性 |
| リスク | 失敗した場合に何が起きるか |
| 将来 | 数年後の生活にどう影響するか |
選択肢を比較する



比較するときは、「一番良い選択肢」を探すより、「自分にとって避けたいリスクは何か」を先に考えると整理しやすくなります。
| 選択肢 | メリット | デメリット | 向いているケース |
|---|---|---|---|
| 今の家に住み続ける | 引っ越し費用がかからず生活環境も変わらない | 家賃負担が続く | 一時的な収入減少、今後の収入改善が見込める |
| 家賃の安い物件へ引っ越す | 毎月の固定費を下げやすい | 初期費用や引っ越し費用がかかる | 家賃が長期的な負担になっている |
| 住居の条件を見直す | 地域を変えずに家賃を抑えられる可能性がある | 広さや設備など、条件を妥協しなければならない場合がある | 現在の地域に住み続けたい |
| 収入・支出を見直す | 住居を変えずに改善できる可能性がある | 効果が出るまで時間がかかる場合がある | 家賃以外にも見直せる支出がある |
モデルケースで考える
ケース1:収入に対する家賃の比率が高くなった
状況:収入が以前より減り、現在の家賃を払い続けることに不安を感じている。
考えること:
- 収入減少が一時的なのか、今後も続くのか
- 家賃以外に削減できる支出があるか
- 引っ越した場合、どの程度家賃を下げられるか
考えられる選択肢:支出の見直し、収入改善、家賃の低い物件への住み替え、公的支援の確認
最初に確認したいこと:今後の収入見込みと毎月の生活費。
ケース2:家賃は高いが、現在の地域を離れにくい
状況:勤務先や家族の事情から現在の地域を離れにくい一方、家賃負担が大きくなっている。
考えること:
- 同じ地域で家賃を下げられる物件があるか
- 部屋の広さや築年数を見直せるか
- 通勤や生活環境を維持するために何を優先するか
考えられる選択肢:同じ地域での住み替え、物件条件を見直して住み替え、家賃以外の支出削減。
最初に確認したいこと:現在の生活で絶対に維持したい条件。
ケース3:引っ越せば家賃は下がるが、通勤が長くなる
状況:郊外へ移れば家賃を下げられそうだが、勤務先までの通勤時間が長くなる。
考えること:
- 家賃の削減額と交通費の増加額
- 毎日の通勤時間が生活に与える影響
- 在宅勤務など働き方を変えられる可能性
考えられる選択肢:郊外へ引っ越す、現在の地域で物件条件を見直す、転職・働き方を見直す。
最初に確認したいこと:家賃・交通費・通勤時間を合わせた生活全体の負担。



ケースは特定の個人を診断・評価するものではありません。あくまで、このテーマを考えるための典型例です。
「家賃の支払いが厳しい。」確認したい制度・支援。
利用できる制度や支援は、条件や時期によって異なります。
| 制度・支援 | どんなものか | 確認先 |
|---|---|---|
| 住居確保給付金 | 離職や収入減少など一定の要件を満たし、住居を失うおそれがある場合に、一定期間、家賃相当額(上限有)を支給する制度 | 各自治体の相談窓口、厚生労働省 |
| 生活困窮者自立支援制度 | 仕事、住まい、家計など、生活上の困りごとについて、相談に乗りながら自立に向けた支援を行う制度 | 各自治体の相談窓口、自立相談支援機関等 |
| 生活保護・住宅扶助 | 生活に困窮し、要件を満たす場合に、家賃などを対象とする住宅扶助を含む保護を受けられる制度 | 各自治体の相談窓口、福祉事務所等 |



制度は変更されることがあります。利用を検討するときは、必ず最新の公的情報を確認してください。
「家賃の支払いが厳しい。」最初にやること。
情報を一度に集めすぎると、かえって何をすればよいのか分からなくなります。
まずは次の5つから始めてください。
- 現在の家賃と住居にかかる費用を整理する
- 家賃以外の毎月の生活費を確認する
- 今後の収入がどうなりそうかを確認する
- 現在の地域で家賃を下げられる物件を調べる
- 引っ越し費用と家賃削減額を比較する
最初の一歩は、現在の家賃と毎月の生活費を確認し、「家賃そのものが問題なのか、生活費全体が問題なのか」を整理することです。
HOW TO|具体的な方法・手続き
ここからは、実際に具体的な方法について解説します。
家賃だけでなく、管理費・共益費、駐車場代、更新関連費用、通勤交通費なども確認します。
地域、通勤時間、広さ、築年数、駅からの距離、設備などを書き出し、優先順位を整理します。
現在の住居と似た条件の物件を調べ、家賃を下げる余地があるか確認します。
初期費用、引っ越し費用、不要な家具・家電の処分費などを確認。住み替えで家賃が下がるまでの期間も含めて考えます。
家賃だけで決めず、交通費、通勤時間、生活環境、家族への影響などを含めて比較します。
公的窓口への相談
家賃の支払いが厳しい状況の中には、公的窓口に相談したほうがよいケースもあります。
ここでは公的窓口について記載します。
| 相談内容 | 主な相談先 |
|---|---|
| 家賃の支払いが難しくなった | 各自治体の生活困窮者相談窓口等 |
| 住居確保給付金について知りたい | 各自治体の相談窓口、厚生労働省 |
| 生活保護を含めて相談したい | 各自治体の相談窓口、福祉事務所等 |
まとめ|「家賃の支払いが厳しい。」まず考えること。
最初から答えを決める必要はありません。
まずは、
- 考えることを整理する
- 選択肢を知る
- 判断基準を決める
- 必要な情報を調べる
- 次にやることを決める
この順番で進めると、複雑に見える問題も少しずつ整理できます。
家賃の支払いが厳しいときは、無理に住み続けるか、すぐに引っ越すかを決める前に、家賃負担や生活費、引っ越し費用、今後の収入まで含めて状況を整理することが大切です。
「家賃を下げる」「住み替える」「今の住まいを維持する」などの選択肢を比べ、現在の生活を守りながら、無理のない住まい方を考えていきましょう。
迷ったときは、すべてを一度に解決しようとせず、「今、一番先に確認することは何か」から考えてみてください。
この記事の情報について
この記事は、「家賃の支払いが厳しいとき」ついて考えるための一般的な情報を整理したものです。個別の法律・税務・金融・社会保険・不動産取引等について判断・保証するものではありません。
実際の法的手続きや個別の状況における判断にあたっては、必ずご自身の責任でご判断いただくようお願いいたします。
制度や手続き、サービスの内容は変更される場合があります。具体的な手続きや利用条件については、各公的機関・専門機関等の最新情報をご確認ください。





